道農連は8月8~9日に中原浩一書記長ら各地区代表11名(本連盟より3名参加)で税制改正対策中央行動を実施し、農水省経営局、総務省自治税務局の担当課、ならびに道内選出国会議員に要請した。
要請内容としては、2023年度の税制改正に向けて①2022年度末に期限が到来する租税特例措置の継続、②農業経営基盤強化準備金制度の継続と改善、③免税軽油制度の恒久化、④2023年度税制改正における制度の新設、⑤インボイス制度への対応についてそれぞれ回答を求めた。
期限が到来する特例措置についてはそれぞれ実績を踏まえ、検討する意向が示された。準備金制度については財務省から毎年のように指摘を受けているとした上で、組織が求める強制取り崩し要件の撤廃や個人経営における準備金の継承、積立期間の長期化はいずれも要望に応えるのは困難とした。中古農機具の対象資産への追加については、困難との回答だったが、「過去に農水省として要望したことがあり、同内容の要望を繰り返すことは出来ないが、全く諦めたわけではなく、要望に応えたい気持ちはある」とした。また、参加者からの強制取り崩しは農地と機械で分けてほしいとの声には「強制取り崩し要件が無い方がいいのは理解している。使いやすい制度に向けて検討したい」と回答した。
免税軽油制度の恒久化については、欠かせない制度であるとした上で、課税が原則という観点から延長を繰り返しており、生産者が困らないよう取り組むとした。
制度の新設については、これまで継続して求めてきた項目に加え、原油価格高騰を踏まえた負担軽減対策を求めたが、税制度全体の問題である、農業分野に限ったものではない、といった点からいずれも実現は困難との回答となった。
インボイス制度については、事務負担増加や不当な値下げ要求などの懸念に対する負担軽減や導入時期の検討を求めたが、法による決定であり導入時期の変更は困難であり、制度周知をしつつ、関係省庁と円滑な導入に取り組むとの回答に留まった。参加者からは非常に作業が煩雑になる、クミカンをインボイス制度に対応するよう指導してほしいといった意見が出されたが、クミカンについては答えられないとした上で、「全中がQ&Aを作成しており、農水省としても協力している」と回答した。