地区連盟:酪農・畜産政策に係る農林水産省との意見交換会を開催!

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北見地区農民連盟は10月31日に各組織代表34名で酪農・畜産政策に係る農林水産省との意見交換会をリモートで実施し、農水省畜産局、消費・安全局の各担当課に要請・意見交換を行った。
梅田 俊則委員長(酪農・畜産対策委員長)は開会にあたり「12月には2024年度補給金単価が決まる。農水省の皆さんには今日の意見を参考にしてもらい、今後の政策に役立てて頂きたい」と述べた。

要請では、酪農・畜産の持続的な発展に向けて、Ⅰ.飼料価格高騰対策の強化、Ⅱ.加工原料乳生産者補給金単価等の適切な設定、Ⅲ.生産現場の実情を踏まえた生産基盤維持対策の強化、Ⅳ.牛乳乳製品の需要・拡大対策、Ⅴ.既往資金に対する柔軟性のある条件緩和、Ⅵ.家畜防疫対策の支援強化について求めた。

意見交換の中で参加者からの、「急激なコスト上昇や副産物価格の下落に加え、生乳生産量の減産により畜産業全体が危機的な状況。この状況はいつまで続くのか」との声には「危機的な状況は農水省としても十分承知している。現状を招いているのは需要低迷に拍車がかかっている脱脂粉乳が一番の要因であり、在庫問題を解決しない限り、完全な需給改善には結びつかないため、需要拡大や事業予算を確保していきたい」と答えた。これに対し参加者からは「セーフティーネット資金を借りている生産者は数千万の借金があり、返済のためには経営を辞めるに辞められない。脱脂粉乳が問題だというならば国がちゃんと管理すべきだ」と意見を述べた。
また、参加者からの「農水省として牛乳乳製品の輸出拡大はどの程度の可能性として考えているか」との質問には、「政府目標で乳製品輸出については500億円の目標を掲げており、年々輸出量は伸びてきている。また、LL牛乳は船便にも耐え日持ちすることから今後、海外市場の伸び次第では需給調整の一つの手になるのではないかと期待している」と回答した。

また、意見交換ではその他にも家畜防疫の水際対策強化や加工原料乳生産者補給金の算定ルールの見直し、酪農家の労働時間についてなど、数多くの質問や生産現場からの意見が寄せられ論議が尽きない中、閉会した。