北見地区農民連盟は6月16~17日にかけて、坂野和弘委員長はじめ各組織代表39名参加のもとで中央要請行動を実施した。
立憲民主党、中道改革連合の国会議員要請では徳永エリ参議、神谷裕衆議が出席し、提言書に基づく要請、意見交換を行った。また、二日目には国民民主党の臼木秀剛衆議にも要請を行い、意見を交わしたほか、道内選出の与野党国会議員に対して要請を行う班別行動を実施した。
農水省対策各課への要請では、提言内容に対する事前回答を受け取っていたため、参加者との意見交換時間を最大限に取ることとし、3部構成で実施した。
①持続的な畑作農業の政策確立では、畑作物の直接支払交付金について、農協系統との意見交換を進めている段階との回答に、経営の現状と所得確保の必要性を伝えた。生産資材価格高騰対策では農業生産資材価格指数に連動して補填が発動する制度を求めたが、「生産資材価格の上昇に対して農産物価格も上昇している」と否定的な回答であったため、オホーツク地域の主要な品目においてはそれほど販売価格が上昇していない点や基本計画に定める「急騰した場合に対策を実施する」の「急騰」はどの程度の上昇を示すのか、前回の肥料高騰対策が不十分であり、高止まりしている価格が更に上昇している点など、現場の要望と考えを粘り強く訴えた。
品目別では、てん菜の安定生産について新たな回答は得られなかったが、生産者減少の主因が「所得を確保できない」点であることを指摘し、所得につながる別途対策支援を求めた。
麦・豆類では増産方針に対して需給が緩和している状況と「麦では食べていけない」という意見に対して、実需と産地での播種前契約の関係で国産への転換が進まなかったことやそれに対する円滑化事業を改善している点、麦は流通に関して事業見直しをしていることが回答された。
馬鈴しょではシロシストについて多くの意見が出され、検査体制や協力金についての改善、種馬鈴しょの復活ルール制定に対する切迫感に加えて、米国からの生馬鈴しょ輸入解禁に対しては絶対に反対であるとの強い要望があった。
②酪農・畜産の経営安定に資する所得安定対策の確立では、4月より施工された食料システム法による適正な価格形成について、今後決定する単価への消費者理解や乳製品需要の底上げを求めた。農水省からは、「生産者努力なども見てもらい、応援したいという気持ちを盛り上げる広報を事業者やメーカーに続けてもらえるよう、補助事業を続けていきたい」との回答を受けた。参加者からは、「生産コストや適正な販売価格について、国がメディアを通じてしっかり発信することが義務ではないか」と意見した。
一方、加工原料乳生産者補給金については単価引き上げを求めたが、農水省からは「単価算定には過去3年平均を使用しているため、コスト等の変動を受けても上がりにくく下がりにくい安定的な制度設計となっている」と従来の回答に留まった。参加者からは、「補給金制度を今すぐ変えるのが難しいのであれば生産者を支えるもう一本の柱を作っていただきたい」と求め、「上がりにくく下がりにくいのはメリットもあるが、生産費が上がって辛い時に助けてくれる制度というのが現場で生産している者としてはありがたい」と訴えた。
その他の要望では、配合飼料価格高騰に対する対策の強化や地域生産基盤の維持、家畜医療における現場不安の解消や家畜防疫対策の強化を求めた。参加者からは「配合飼料価格の高止まりに対する農家負担の激変緩和が必要」、「獣医師の事務負担の軽減による診療時間の確保を求める」といった多くの意見が述べられた。
③鳥獣被害防止対策では、対策事業における予算配分拡充や要件緩和を求めたが、自身がハンターである参加者からは「弾などの経費負担が上昇していることから捕獲単価の増額、捕獲後の運搬距離が長いことから処理場の増設と市町村をまたぐ広域対応」などの要望が挙げられ、担当者からは「捕獲単価の増額は多くの要望を受けており、道、市町村の支援に国が上乗せしている関係上、そちらにも頑張ってもらい、関係局含め努力したい。処理施設には様々な支援をしているが、さらに整備しなければならないと認識している。地元との調整が重要であり、丁寧に対応したい」と回答があったほか、「国有林の規制緩和、鉄砲駆除の時間緩和」に対しては、「鳥獣保護区や狩猟可能時間帯は環境省の所管。国有林は過去の事故から規制があるが、行政間の調整があれば可能だと考えており、調整していきたい」とした。
また、野鳥による被害と対策については、「正直、決定打がない。防鳥ネットやAIカメラ+レーザーなどもあるが、なかなか難しい」とした。