道農連は畑作野菜対策に続く7月18~19日にかけて、出嶋辰三・酪農畜産対策委員長はじめ全道の組織代表24名(本連盟より梅田俊則・対策委員長はじめ9名)の参加により、酪農・畜産対策中央行動を実施し、農水省畜産局、消費・安全局、農産局担当課ならびに道内選出国会議員らに要請した。
要請内容としては、Ⅰ.持続可能な酪農・畜産に向けた基本政策の確立、Ⅱ.安定した生乳生産に資する需給安定対策、Ⅲ.経営安定に資する所得安定対策の確立、Ⅳ.生産現場の実情を踏まえた生産基盤強化対策の継続・強化の各項目について要請し、回答を得た。
参加者との意見交換では、メルコスール(南米南部共同市場)について「交渉が開始されて協定発効となればブラジルの牛肉が日本に輸入され大きな影響があるのではないか」との問いに、「ブラジル産は検疫上の理由で日本に輸入できないこととなっており、仮に協定が発効しても検疫の問題がクリアされなければ輸入されることはない」とした。また、生産者間の不公平感について「本道の生産は加工用が主であり、生乳需給調整の負担の多くは北海道にかかっている」との意見には、「農水省と各流通業者等にて情報交換会を行っており、脱脂粉乳対策を含め需給安定に向けた負担を全国で分散できないかといった議論を行っている。今後の方向性が見えてきたらまた報告したい」とした。補給金の算定については、「直近のコストを考慮した算定をしてほしい」との要望に対して、「3年間のコストの上昇幅を反映し計算している。反映しきれない分についてはALIC等の関連対策でカバーしている」と回答した。鳥獣被害対策では「地元のシカ柵をより細かく囲いたい。手を上げた地域全てが対策を行えるように対応を願いたい」との要望に、「順番待ちになってしまうかもしれないが予算確保をしっかりやっていきたい」とした。家畜疾病対策については「自主淘汰をした際に支援がない疾病は経営的に厳しいため補填を検討してほしい」との意見に、「損失補償のような性質の支援は非常に難しいため、発生や影響を抑えるための指導や一斉消毒などの地域的な取り組みを支援していく」とした。